日記

【感想】道尾秀介「背の眼」を読んで

どーも、オオナムヂです。

作家の名前は知っているが、その人の作品は読んだことがない。
私にとってそのような作家の一人が、 道尾さんです。
このミステリーがすごい、とかによく名前が登場する作家さんですね。とりあえず、どんなものか一旦読んでみようということでデビュー作の「背の眼」を読んでみることにしました。

あらすじ

以下、wikipediaよりあらすじの抜粋です。

――レエ……オグロアラダ……ロゴ……(ねえ、ボクのカラダ、どこ?)

福島県白峠村を訪れた作家の道尾秀介。村ではここ数年、児童の神隠し事件が起こっているという。河原を散策していると、妙な声が聞こえてきた。そこは、神隠し事件で最初にいなくなった少年の切断された頭部だけが流れ着いた場所だった。この声は少年の霊の声なのか、気味の悪くなった道尾は、予定を切り上げて東京へ帰り、霊現象を探求する友人・真備庄介に相談を持ちかける。

同じ頃真備は、白峠村とその隣町・愛染町で相次いだ自殺者の友人・上司たちから似たような相談を受けていた。死ぬ直前に撮っていた写真に写る彼らの背中に奇妙な眼が写り込んでいる、自殺する理由は何もなかった、その眼が自殺を引き起こしたのではないかというものだった。

なぜ眼だけが写ったのか、道尾が聞いたゴビラサという言葉の意味とは……。

ひとまず読み終えた感想としては、非常に丁寧に伏線が散りばめられているということ。

物語の前半にひかれた伏線が最後の最後に明らかになったり、はたまた別の伏線は数ページ先で明らかになったりと、そしてその数がかなり多く、読み手としてはテンポよく出てくる伏線とその回収が心地よく、読みやすい印象を受けました。

登場人物

作家である道尾と、心霊探究者である真備、真備の事務所のアルバイトである北見凛の3人が謎を解明していく主人公集団なんですが、面白いと感じたのは作者である道尾秀介自身が同姓同名の作家として、作品の中に登場することですね。最初は??となりましたが、ああそういう手法かと納得しました。

上記3人が現在起こっている事件と過去の事件の関連性を探りながら、心霊現象が本当に存在するのかを探っていくのがストーリーの骨格となっています。

ストーリー

ミステリー物を読むときの先入観として、何か強烈なトリックがあったり、予想外の黒幕だったりというある種の驚きを提供してくれることを期待しているんですが、本作品はどちらかといえば、中盤当たりでおよその結末が想像できて、その通りに進んでいくといったパターンでした。細かい点でこれってどう収束させるつもりなのかな、というのはいくつかありましたが、どれも予想の範囲を出ることはなく、落ち着いていったっていう感じですね。

なのでストーリー構成としては若干の疑問点というか、薄味みたいな読後感があるのですが、それでも軽快に読み進められたのは、一つ一つの文章が丁寧なこと、に尽きると思います。なんていうんですかね、一つ一つの接続詞や指示語、代名詞なんかが適切で、とてもナチュラルに読み進められるといった感じです。

とりあえず道尾氏の作品を一つ読みことができて、ほかの作品も読みたい!と思える結果だったので、また違う作品呼んだ時に感想を上げていきたいと思います。